今回の説明
今回はRockyLinuxという Red Hat 系の Linux についての紹介をさせていただきます。動画説明
ダウンロード
◆ ダウンロードページhttps://rockylinux.org/
RockyLinuxとCentOSについて
RockyLinuxは ダウンストリームパートナーが方向を変えた今、アメリカのトップ Enterprise Linux ディストリビューションと100%バグごとに互換性があるように設計されたコミュニティエンタープライズオペレーティングシステムです。ここで言うダウンストリームパートナーとは CentOS のことです。
最新のバージョンは CentOS 8でこれが最後のナンバリングとなります。
CentOSからCentOS STREAMへ
ではCentOSが無くなるのかといったらそうではありません。CentOS は今後 CentOS STREAM として継続的にリリースされていきます。
この CentOS STREAM 今までのCentOS とは異なり、ローリングリリース形式を採用しています。
このローリングリース形式とは、常に最新のバージョンを適用するアップデート形式になります。
「自動的に最新のバージョンが当たるんであればいいんじゃないか?」と思われるかもしれませんが、実はそう簡単ではありません。
システムの安定稼働のためにはバージョンを固定して、そのバージョンのセキュリティパッチをあてるやり方が主流です。
バージョンが自動的に上がっていくならば、CentOS上で稼働しているシステムが正常に動作しなくなるという問題が発生します。
CentOS は Red Hat のクローンと言われていてredhat から商用のパッケージを取り除いたOSでした。
ですので商用の Red Hat の安定性をそれをそのまま無料で利用することが出来ました。
ところがこのCentOS STREAM、今までの Red Hat クローンという位置づけではなく、CentOS STREAM の方で新しいソフトを試して、バグが見つかったらそれをRed Hat にフィードバックする、いわばテスト版としての性格が強くなりました。
ダウンストリームは上流から下流に流れること、対の言葉でアップストリームとは逆に下流から上流に流れること
CentOSはダウンストリームパートナーでしたが、CentOS STREAMはアップストリームパートナーであり、その位置づけは全く異なることになりました。
CentOSはダウンストリームパートナーでしたが、CentOS STREAMはアップストリームパートナーであり、その位置づけは全く異なることになりました。
サポート終了までにどう行動するか
CentOS 8を2021年末で終了すると発表しました。
CentOS 7には変更はありませんが、2024年6月で終了します。
CentOS 8のサポート終了である令和3年12月31日までに、今後どのような方針で行くのかユーザは検討する必要があります。CentOS 7には変更はありませんが、2024年6月で終了します。
有償の Red Hat に移行するのも一つの手です。
インターネットに接続してないクローズドな環境でしたら、そのままCentOS を使い続けるというのも方向性の一つだと思います。個人的にあまり望ましいとは思えませんが。
てもう一つの方法ですが、既存のCentOS の位置付けのOS が開発され、それに移行することが挙げられます。
その従来のCentOSの役割を担うと期待されているOSが今回ご紹介するRockyLinuxになります。
RockyLinux はCentOSプロジェクトの創設者であるグレゴリーカーターが率いています。
かつてのCentOSプロジェクトの創設者の方が陣頭指揮を切ってるって事ですね。期待できます。
インストールしてみました
正直サーバ用途が主なLinuxとなりますので(個人の感想です)、デスクトップ用途として特筆すべき事はありません。デスクトップ環境Gnomeはちゃんと旧バージョンが入っていました。
同じくRed Hat系のFedoraが最新のGnome40を採用していましたので、安心しました。
感想
CentOSを現時点で使用している企業・個人は、今後方向を検討する必要があります。特にCentOS上でシステムを動かしている場合、どのような結論を出すにしろ、移行後の動作確認は必要ですね。
RockyLinuxに関しては、今後しっかりとサポートがあれば、移行するのが良いかと思いますが、現時点での判断は難しいところですね。
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